読書の小記録

アクセスカウンタ

zoom RSS 経済は感情で動く/マッテオ モッテルリーニ

<<   作成日時 : 2009/06/03 18:59   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 2 / コメント 0

おススメ度:★★★★☆

賢く生きる為のエッセンスが詰った一冊。

「人ってそんなもんだよねー」って漠然と思ってた事が研究し尽くされている事がよく分かってちょっとショックです。本書に書かれている事を、頭において行動し、策略にはまらないように頑張ろうと思います。

中身を紹介すると、行動経済学という分野を↓のような質問を織り交ぜて楽しく読ませています。

あなたは次の二つのうちから選ぶとする。
A 4000円がもらえる確率が20%か、何ももらえないか。
B 1600円がもらえる確率が40%か、何ももらえないか。
さてどちらを選びますか?

行動経済学の分かり易い例は、日常生活の中での価格設定の戦略。
「人は選ぶ理由を欲しがっている」という行動経済学を活用したものには、「類似商品で4000円と5000円のものがあると、選択に迷うが、そこに6000円のものを加えると5000円のものが選ばれる」というのがあります。企業は、4000円のものを売りたければ、3000円の商品を、5000円の方を売りたければ、6000円の商品も一緒にリリースするんです。松・竹・梅の竹が一番売れるので竹の利益率を一番高くするのも良く知られている事実です。

経済学を学んだという気はしませんが、賢く生きる為の一つのエッセンスとして読むのも良し、本格的にマーケティングとかに取り組む際の参考にしても良し。二面性を持った書籍だと思います。

経済は感情で動く―― はじめての行動経済学
紀伊國屋書店
マッテオ モッテルリーニ

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ


◆著者紹介◆
モッテルリーニ,マッテオさん。
1967年ミラノ生まれ。
ミラノ大学で科学哲学、ロンドン大学で経済学を修める。
カーネギー・メロン大学客員準教授などを経て、現在はミラノのサン・ラファエレ生命健康大学の準教授。
科学史・科学哲学、認識論、論理学、ミクロ・マクロ経済学などを研究分野とする。

◆目次◆
1:日常のなかの非合理
 1.頭はこう計算する
 2.矛盾した結論を出す
 3.錯覚、罠、呪い
 4.「先入観」という魔物
 5.見方によっては得
 6.どうして損ばかりしているのか
 7.お金についての錯覚

2:自分自身を知れ
 8.リスクの感じ方はこんなに違う
 9.リスクとの駆け引き
 10.知ってるつもり
 11.経験がじゃまをする
 12.投資の心理学
 13.将来を読む

3:判断するのは感情か理性か
 14.人が相手の損得ゲーム
 15.怒れるニューロン
 16.心を読むミラーゲーム
 17.理性より感情がものを言う
 18.人間的な、あまりに人間的なわれわれの脳

◆ピックアップ◆
(1.頭はこう計算する)
●教訓
 ・「お金の価値は一定」は幻想である。同じ一万円でも、人は状況と文脈によって違ったように考える。

 ・選択肢が一つなら迷わない。二つになり、三つになり、さらに選択肢が増えるほど迷いは深くなり、はじめは買おうと思ったものもかわずに手ぶらで帰ってきたりする。

 ・選択で目がいきやすいのは「肯定面より否定面」選択の際には一歩下がり、「プラス面、マイナス面、いま見てるのはどっち?」と自分に問いかけてみよう。
 
(2.矛盾した結論を出す)
●教訓
 ・迷いと葛藤は、「選択を遅らせる」か「選択しない」という結果をもたらす。ともかく人は選ぶ理由を欲しがっている

(3.錯覚、罠、呪い)
◆選好の逆転
 ・標準的な経済学では、人の好みや思考は一定で変化しないととらえるが、「行動経済学」では状況や文脈で変化するものとみなす。「目先の利益に目がくらみ、将来の大きな利益に目がいかない」ことは、選好の時間的な逆転」という。(タバコがやめたくてもやめれないのも同じ理屈で解釈される)

◆保有効果
 ・自分が所有するものに高い価値を感じ、手放したくないと感じる現象のこと。標準的経済学では「手放す代償として受け取りを望む最小の金額」と「入手するために払ってよいと考える最大の金額」は大差がないと考える。しかし、現実の人間はそうではないようだ。一般に、自分のものになると値が上る。(通販の試供品の使って駄目なら返品可の返品は殆どない。保有効果が働くため)

◆コンコルドの誤診
 ・過去の投資が将来の田追うしを左右する事。過去の投資が多いと、損をすると分かっていても投資をやめられない。先行投資額が巨大だと、損失回避の傾向から、人は未来の予測をしばしば誤る。(払ったからには参加しなきゃ損、という精神。大雪でもスキーツアーは楽しいか?)

◆アンカリング効果
 ・1万円の値札が赤線で消されて7000円にしてあれば「安い」と感じる衝動買い

4.「先入観」という魔物
◆ヒューリスティクス
 ・人が意思決定をしたり、判断を下すときには、厳密な理論で一歩一歩答えに迫るアルゴリズムとは別に、直感で素早く解に到達する方法。第一の要因が「代表性」第二が「利用可能性」

◆代表性
 ・典型的と思われるものを、判断の基準、答えとして転用する事

◆利用可能性
 ・思い浮かび易さ。ある事象が起きる確率を考える際に、最近の事例やかつての顕著な事件を思い出す事で評価してしまう事(鳥インフルエンザで鳥が売れなくなる)


◆少数の法則
 ・思考回数が少ないにも関わらず「大数の法則」が当てはまると錯覚する、「平均値に回帰する」とみなす事(コインで4回連続表が出たら、次は裏が出ると思う)

◆後知恵
 ・何かがおこってから、後でその原因に言及する事。預言者より評論家が多いのはそのせい。

◆ホモ・エコノミクス
 ・経済人。ホモ・サピエンスをもじって作られた造語。自己の経済利益を極大化することを唯一の行動基準として行動する人型の類型。@超合理的A超自制的B超利己的

●教訓
 ・ヒューリスティクスにだまされない。ふつうに考え、ふつうに動くことが大切

 ・「後知恵」を利用すれば、あなただって「評論家」

 ・株価の予想は、自分の持っている株に甘くなりがち「現状維持バイアス」

 ・「ヒューリティクス」、直感は大切。ときには我が身を助けてくれる。でも、それが「バイアス」になる。「両刃の剣」ないしは調味料。これがあるから、人生はまた愉しい。

 ・私達は秩序のないところに秩序を見つけるという、特殊な能力を持ち合わせているようだ

(5.見方によっては得)
◆フレーミング効果
 ・意思決定において、質問や問題の提示のされ方によって選択・選好の結果が異なることがある。(「赤身80%」「脂肪分20%」も意味は同じ)

(6.どうして損ばかりしているのか)
◆損失回避性
 ・人間は、同額の利益から得る満足より、損失からうける苦痛のほうがはるかに大きい。「保有効果」の原因の一つは「損失回避」にあるといわれ、その詳細は後に述べる「価値関数」のグラフに見ることができる

◆省略の誤り
 ・「統計の落とし穴」の一つ。「統計的に有利」という相関がたとえ見られるとしても、第3の変数を見逃す為に誤った解釈をすること。
  体重⇔ダイエット食品について考える時、「ダイエット食品を多く取る人の方が体重が重い」だから「ダイエット食品は効果がない」と考えるのは、因果関係の解釈の誤りである。単に 「体重が重い人がダイエット食品を多く取る」(

◆後悔回避
現在および将来における「後悔を嫌い、避けたい」という人間の信念が、意思決定に大きな影響を与えている。人は短期的には失敗した行為のほうに強い後悔の念を覚えるが、長期的にはやらんかったことを悔やんで心を痛める。マーク・トウェインの次の格言がそれを裏付ける。
「20年経てば、したことよりもしなかったことを嘆くようになる。」

 ・色んなケースで後悔したくないから決心を後回しにし、自身が無いから縮こまって、現状を変えることが出来ても変えようとしない。選択しないでいることもそれなりの選択であることには気づかない。

(7.お金についての錯覚)
 ・私達の社会生活には絶対的にいい立場ではなくて、相対的にいい立場を選ぶ事で成り立っている

◆プロスペクト理論
 ・人間は目の前に利益があると、利益が手に入らないというリスクの回避を優先し、損失を目の前にすると、損失そのものを回避しようとする傾向がある。利益・損失が小さい場合は変化に敏感で大きくなると感応度が鈍くなる。

◆確実性効果
 ・確率が100%もしくは0%に近づくと、人間は損得勘定への感覚が麻痺する。

●教訓
 ・人は、絶対値に対してよりも変化や差異に敏感に反応する。悪い境遇→良い境遇より、良い→悪いのほうが多くの受難を感じる

 ・心の家計簿では、娯楽費と生活費、ギャンブルで当てたお金と稼いだお金・・・・全て価値が違ってくる

(8.リスクの感じ方はこんなに違う)
●教訓
 ・リスクを過大に評価する原因
  *自分より、他人から強制されたリスク
  *コントロールできないリスク
  *死者がでるリスク
  *滅多に発生しない、マスコミでとりあげられているリスク
  *映像的にひさんなリスク
  *広い範囲ですぐ近くで起きたリスク
  *特定の人だけを襲うリスク
  *一度に多くの被害者が出るリスク
  *なじみのない、新しいリスク
  *先端技術によるリスク
  *次の世代に影響が及ぶリスク
  *原因不明、謎、何が起きているか分からないリスク

 ・リスクの掲示のされ方には十分に注意を払う必要がある。掲示のされ方によって、「アンカリング効果・フレーミング効果・代表制ヒューリティクス」がはたらく

(9.リスクとの駆け引き)
●教訓
 ・テレビや新聞の各種統計は、母体数がどれだけかを確認し、実数→%、%→実数に置き換える癖をつけよう。また、%表示を見たら、残りの%が何なのかを問いかける事で、本質を見抜く目を養える。

(10.知ってるつもり)
●教訓
 ・自己に対する評価はとかくあまくなりがち。自分が知らない事を「知らない」と言うのは、恥でもなんでもなく、明日の自分の成長の糧になる。
 ・成功すれば自分のため、失敗すれば他人や他のことのせい。これでは、将来も同じ失敗を繰り返す。辛い事かもしれないが、自分の誤りを認めることが全身の鍵となる

(11.経験がじゃまをする)
●教訓
 ・この章で学ぶべきは、「後知恵」のバイアス。結果から語る事は簡単。このバイアスの罠にかからないためには、プロセスを見ること、自分の選択した中身・内容が何であったかを、事後になっても冷静に振り返る眼を持つことである。それが将来に繋がる。

(13.将来を読む)
◆ピークエンドの法則
 ・あらゆる経験の快苦の記憶は、ほぼ完全にピーク時と終了時の快苦の度合いで決まる。その出来事の時間の長さには関係ない。

●教訓
 ・どんなに準備した仕事での折衝も、最後の締め「本日は、お時間を取っていただき、ありがとうございました」の一言が言えるかで印象はガラリと変わる。これも「ピークエンドの法則」

(14.人が相手の損得ゲーム)
◆ゲーム理論
 ・複数の主体の存在する状況下での意思決定

(15.怒れるニューロン)
 ・ふつうは、4歳から4歳半のあいだに、他人の心の動きを読み取る力を急速に伸ばす

(17.理性より感情がものを言う)
◆時間的な選考の逆転
 ・将来の利益より現在の利益を選ぶこと。(先々の旅行は楽しみだけど、間近の準備は面倒)

◆後記◆
父が年金給付に関する通知をいただきました。
もう、そんな歳。
説明を聞いてきたらしい父は、
「60からもらっても65から貰っても俺の場合は、一ヶ月にもらえる額が変わらないらしいぞ」
と、言います。
「そんな事あるわけないじゃーん!!」
と激しく反論しましたが、実際の所、難しくて本当によくわかりません。
最近は、厚生年金の「給付水準50%」を確保するという制度もかなり危ういようです。
もう、くれる分だけもらえればいいか・・・という諦めムードです。
こういうのが良くないんだろうなぁ。反省。
しかし、も少し分かり易くならないものだろうか。。。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(2件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
超簡単!頭が賢くなる3つの方法とは?
脳を賢くする方法って人気ですよね?頭にいいものを食べたり、考える訓練をしたり、... ...続きを見る
暇人短剣符
2009/07/28 00:50
ダイエット,ダイエット 夏,食品,おやつ,お菓子,ご飯,カロリー,豆乳,栄養,朝ごはん
いろいろなダイエットを夏のダイエットで紹介します。ダイエット食品やおやつやお菓子のえらびかた。ご飯のとり方も大切です。低カロリーの豆乳もおすすめ、栄養のバランスは特に朝ごはんが基本です。 ...続きを見る
夏のダイエット
2009/08/03 05:02

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文

ブログ紹介

ビジネス書を読み始めるようになって、「読みっぱなしはもったいなーい」という、ビンボー根性から読後記録を付けはじめてみました。 ブログランキングに参加しています。クリックお願いしまーす☆ 人気ブログランキングへ

経済は感情で動く/マッテオ モッテルリーニ 読書の小記録/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる